認知症の母と3人の暮らしがスタート!
父親の満中陰も無事済み、認知症の母との新しい生活がはじまりました。毎朝、毎昼、毎晩と食事をするのですが、今までは4人でしたので何か寂しい思いがしました。
今まで父親が座っていた席に私が座り、私の対面に妻と母が座ります。今日から認知症の母との葛藤のはじまりです。。食事中母は、父親の死を理解しているのかどうかわからない言葉をしゃべります。
母は自分の旦那さんのことを「お父ちゃん」と呼ぶのですが、「お父ちゃんいつ帰ってくるのやろ~」、「お父ちゃんにお酒飲まさんと~」、「お父ちゃんパチンコへ行ったんや~」など話すのです。
また、葬儀の際に会った親族のことや以前住んでいた隣の人のことを繰り返し繰り返し話します。それもこれも全てつじつまが合わない内容で、〇〇さんと〇〇さんが入れ替わることはしょっちゅうでした。
母の性格は明るくて、良くしゃべり、以前住んでいた家はお友達がたびたび訪問してくれていたようです。そんな母ですので、自分で分からないことは隅から隅まで私たちに問いかける日々が続きました。
また、認知症の人の特徴である財布やバッグ、時計や貴金属をタンスに入れたり、置き場所を変えて「見つからない!」と私たちに聞いてくる回数も日々増え始めました。そのたびに一緒に探すのですが、どこを探しても見つからず諦めていた時に母が見つけることもしばしばでした。
写真なんかもそうです、昔の写真を引っ張り出してきては懐かしそうに話すのですが、しばらくすると「写真が見つからない」と言ってきます。テレビを一緒に見ていても、昔好きだった歌手の名前も思いだせないで私たちに聞きに来ます。
たまに妻と一緒に近くのスーパーに行くのですが、さも自分が料理できるかのように材料をバスケットに入れるようです。困り果てた妻はその材料を元の場所に返すように言うのですが、訳が分からない母は不思議そうな顔をするようです。
母の若い頃は私たちに得意の手料理をふるまってくれたので、まだ自分が料理できると思っているのでしょう。