認知症の両親と同居生活スタート!
両親の息子(義兄)が亡くなってから両親はふさぎ込んでしまいました。
私たちは夫婦で商売をしていましたが、定休日はなるだけ両親の元で過ごすことにしました。そして時には4人で買い物やドライブに行き、気分転換を図ったりしました。
私たちは義兄と約束をした両親のことが常に頭にあるので、ある日「一緒に住もう!」と聞いたのですが・・・
しかし、両親は住み慣れた家を離れることは嫌だとの一点張りで承諾することもなく数年が過ぎました。
そんなある日、いつものように母親から電話が入ったのです。
それも深夜の2時。 もう何度目でしょうか。。
私たちは就寝していたし、私はお酒ものんでいるので運転することはできずに妻だけが行くことになりました。私は電話で「今何時だと思っているんだ!」と強く行ったことを覚えています。
深夜には飲酒運転や信号無視の暴走車が多いのです。万が一妻が交通事故に遭ったらと思うと帰ってくるまで眠れませんでした。
幸い、無事に妻が帰ってきて理由を聞くと「幻覚」をみたようで、外に誰かいてるとか言うようです。
そんな日が続いたある日、店の定休日に両親の家に行ってみると、何やら尿の臭いがするのです。私たちは窓を開けたりしましたが、どうやら今まで窓を開けたことはないと言ってたようです。
これではいけないと思い、同居を再度申し込んだら今度はすんなり承諾してくれたのです。気が変わらないうちに、両親の離れを建つように建築会社に依頼をしたのです。
私たちの自宅は両親の土地の上に建たせてもらっているので、すぐ隣に離れを建つことができました。と言っても、やはり3ヶ月間はかかりましたが、ようやく両親との同居生活がスタートしたのです。
「これで義兄との約束は果たした」ことになり、大変な反面、嬉しかったことを思いだします。
一番大変だったのは妻で、今まで二人の生活から倍の4人になったのですから、食事のしたくや片付け、掃除や洗濯までをこなさなければいけないことでした。
また、思いもよらぬ出来事が毎日あったのです。
離れて住んでいるときは電話だけでしたが、すぐ近くの離れに住みだしてからは些細な用事をひっきりなしにいってくるのです。私たちは喫茶店を二人で経営していたので、お客さまがいるとどうしてもすぐに駆けつけることはできないのです。
しかし、両親はそんなことはお構いなしにドンドン言ってくることが私たちにはストレスとなっていったのです。ついには店を休んで病院へ連れていくことも頻繁になりました。
私は妻に行ったのです。
「もう、店を辞めよう!」、
「20年もやってきたからお客様も分かってくれるよ」・・・と。
そして、店を辞め、両親の介護1本にしたのです。
それからが両親の認知症との本当の戦いとなるのを知らずに・・・